五島市主要道路富江岐宿線道路災害防除工事が竣工しました

竣工時検査の様子

目次

主要道路富江岐宿線道路災害防除工事について
竣工までの流れをご紹介します
竣工時の状況について

主要道路富江岐宿線道路災害防除工事について

こんにちは、増山建設五島支店です。

この度、五島市の富江町~岐宿町を結ぶ道路区間内で、道路災害防除工事が完了したことをご報告いたします。令和2年3月から始まった工事で、約1年かけ令和3年3月に竣工いたしました。

富江岐宿線は富江町松尾から岐宿町二本楠までを繋ぐ県道31号線に位置し、山間部を通る主要道路となります。

施工前の上空からの状況

この富江岐宿線の富江近郊の道路は山間部に位置し、山肌を切り崩して作った道路で、所々に山壁崩落の恐れがある箇所がありました。工事対象区域を上空から見下ろすと、木々が道路までせり出しているのが目視できます。

 

施工前の状況

こちらは工事着工前の施工箇所の写真です。シダに覆われたところは所々抉れていて、大量の雨が降ると土砂が流れ出し崩落の可能性がある場所でした。

 

竣工時の写真

崩落の可能性のある場所を切り出し、法面に鉄筋で枠組みを行いモルタルや植生土壌の吹付けを行ったり、ブロックを積んで土砂崩れなどが起きないように工事を行いました。道路災害を未然に防止するための対策工事です。

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竣工までの流れをご紹介します

それでは実際に行った工事を時期列順にご紹介します。

伐採後、法面を切り出している状況

まずは、施工箇所の森林を伐採し、重機を使って法面を切り出していきます。元々木が生えていたので、木の根や岩などを崩しながら、一定の勾配で切り崩していきます。

 

側溝の配置状況

地上面は車が往来しやすいように、元々の道路幅より広くなるよう切り出しました。雨などの水が道路に溢れないよう、側溝を配置しています。側溝一つにしても、人力では動かせないので重機が活躍します。重機運転者と作業員が息を合わせて一つずつ配置していきます。

 

ブロック積み作業

勾配が急な壁面はブロック積みを行い、崩落しないようなつくりとします。ブロックは一つずつ重機で持ち上げ、職人さんの手で設置していきます。ブロックを積み斜面との間にコンクリートを流し入れ、一段ずつ積み上げていく作業になります。

 

モルタル吹付

こちらは勾配が比較的緩やかな斜面です。切り出した法面に鉄筋で型枠を設置し、その上からモルタルを吹き付けていきます。斜面での高所作業なので墜落制止用器具を使用して転落を防ぎます。地上に設置したモルタル圧送機から、ホースの中を通って勢いよく噴出するモルタルを制御するのはさすが職人仕事です。

 

アスファルト舗装の作業

すべての法面の吹付作業、ブロック積みが完成し、最後に道路の舗装を行います。道路の半分の幅を占拠する大きな重機はアスファルトフィニッシャーです。熱々のアスファルトを敷き均していく重機です。敷きならした直後の表層温度は約150度前後と言われています。その後ろから、ロードローラーが行来し、表面を平らに均していきます。

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竣工時の状況について

すべての工事を終え、完成した写真をご紹介します。

竣工時の上空からの写真 その1

竣工後の写真です。せり立っていた木々はなくなり、モルタルで法面を覆いました。斜面がカバーされることによって崩落の危険性を大幅に軽減することができます。ところで、四角いモルタルの升ですが、下段1列と上段部の色が違うのがお分かりいただけますか?下段部の升の中はモルタルを吹き付けていますが、上段部には植物の種を混ぜ込んだ植生基材を吹き付けています。やがて種が発芽し、植物が育ち、升の中を覆うこととなります。このようにすることで、景観を保ち周辺の生態系にも配慮することができます。ちなみに使用している種は、周辺の植物を採取したうえでと同じ種を使用しているので、外来種による固有の生態系への影響なども配慮しています。

 

竣工時の上空からの写真 その2

こちらは先ほどの施工箇所より数百メートルほど下った場所です。以前別工事で施工した箇所ですが所々空白の箇所があり、その空白を補う形でモルタル吹付を行いました。色が違う部分が今回の施工箇所です。

約1年をかけて施工した工事で、周辺住民やこの道路の利用者の皆様には長い間ご迷惑おかけいたしましたことをお詫び申し上げるとともに、ご協力して頂いたことに心より感謝いたします。

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